生理前のニキビや吹き出物、肌荒れは、排卵後から分泌が増える女性ホルモンのプロゲステロンの働きが原因。プロゲステロンには、皮脂の分泌を活発にし、角質を厚くする働きがあります。また生理前は便秘になりやすく、ニキビや肌荒れにつながることがあります。
なぜニキビができる？ニキビができるしくみ
ニキビは、毛穴の出口の角質が厚くなり、毛穴をふさいでしまうことがきっかけで起こります。
ふさがれた毛穴の中では皮脂がつまり、豊富な皮脂をえさにして、アクネ菌が過剰に繁殖します。すると毛穴内で炎症が起こり、ニキビになります。
生理前のニキビの原因、生理前にニキビができやすくなる理由
生理前は、女性ホルモンのプロゲステロンが増えます。プロゲステロンには、角質を厚くする働きがあります。ニキビは毛穴の出口の角質が厚くなり毛穴をふさぐことがきっかけで起こるので、生理前にニキビができやすくなるのです。また生理前は、いつもよりも肌が硬く、ごわつく感じがするのは、プロゲステロンの角質を厚くする働きのためです。
またプロゲステロンには、皮脂を活発に分泌する働きがあります。活発に分泌された皮脂をえさに、更にアクネ菌が繁殖しやすくなり、生理前のニキビにつながります。
このように、プロゲステロンの「角質を厚くする働き」と「皮脂を活発に分泌する」という２つの働きにより生理前はニキビができやすくなります。
生理前の便秘がニキビにつながる
生理前はプロゲステロンの働きで、腸のぜん動運動（便を押し出す力）が弱まります。腸内の水分が不足して、便が固くなるので、便秘がちに…。便秘になると腸内に悪玉菌が増え、ニキビができやすくなります。
生理前の便秘についての詳細については、こちらのページをご覧ください。
イライラやストレスでニキビができやすく
イライラしがちな生理前は、ストレスにも注意しましょう。ストレスを受けると、体内に活性酸素が発生します。活性酸素が発生すると、免疫力が低下し、アクネ菌が増殖してニキビができたり、すでにあるニキビが大きくなって膿んでしまうことがあります。
生理前の吹き出物や肌荒れなどの原因
生理前は、にきびの他にも吹き出物や湿疹、かゆみ、肌荒れなどの皮膚トラブルが起こりやすくなります。これは、プロゲステロンに対するアレルギー反応しているという説や、妊娠に備えて子宮を守るために、老廃物を外に出そうしたり、肌が敏感になることが原因と考えられています。
欧米では一般的。ニキビの治療に、低用量ピル
特にあごやフェイスラインにできるニキビ（大人ニキビとも呼ばれます）には、低用量ピルが効果的とされています。欧米では、低用量ピルによるニキビ治療は一般的です。ニキビが辛い場合は、皮膚科の受診をおすすめします。
ピルについての詳細は、こちらのページをご覧下さい。
ニキビに効果のあるサプリ その１～チェストツリー
チェストツリーは、ドイツを始めヨーロッパで、ＰＭＳ（月経前症候群）や黄体機能不全症、女性ホルモンの不調に伴うニキビに広く利用されているハーブで、和名セイヨウニンジンボク（イタリアニンジンボク）と呼ばれています。
２０００年に行われた臨床試験では、１，６３４名のＰＭＳ（月経前症候群）患者（平均年齢３５．８歳）に対して、４０ｍｇのチェストツリーが投与された結果、月経３周期後に９３％の患者で症状の軽減や消失が認められました。また、ニキビに対する効果も報告されています。
チェストツリーについての詳細はこちらのページをご覧ください。
チェストツリーはハーブですが、苦みや渋みが強くハーブティーとしては飲みにくいので、サプリメントとして摂取するのがおすすめです。
ニキビや肌荒れに効果のあるサプリ その２～ビタミンＢ
ビタミンＢ群は、肌荒れやニキビなどの肌トラブルを改善してくれるサプリ。ニキビや肌荒れを予防して美肌効果があります。たとえば、肌荒れやニキビに効果があることで有名な「チョコラＢＢ」にも、ビタミンＢ２やビタミンＢ６を始めとするビタミンＢが非常に多く含まれています。生理前の肌荒れやニキビが気になる方におすすめです。
ニキビ、肌荒れや吹き出物に直接効果があるのは、ビタミンＢ２やビタミンＢ６ですが、サプリメントで摂取する場合は、ビタミンＢ複合体として摂取しましょう。ビタミンＢ群は互いに協調して作用します。またビタミンＢ６は水溶性のビタミンで、体内に貯めておくことができないので、少量をこまめに摂取するのがポイントです。
