10代後半から30代前半の女性の約半数が便秘だと自覚しています。実は、男性よりも女性は便秘になりやすく、原因は女性ホルモンにあります。特に便秘になりやすいのは、生理前!生理前の便秘の原因、解消法とは?
女性に便秘が多いのは、女性ホルモンが原因。特に生理前は便秘がおこりやすい!
厚生労働省の国民調査によると、便秘は特に10代後半~30代前半の女性に多く、40~50%が便秘であると自覚しています。
女性が便秘になりやすいのは、女性ホルモンのプロゲステロンが原因。プロゲステロンは、排卵から生理にかけて分泌が活発になる女性ホルモンです。
プロゲステロンには、腸管の平滑筋(へいかつきん)を弛緩させて、便の水分を吸収する働きがあります。生理前はプロゲステロンの分泌が活発にり、腸のぜん動運動(便を押し出す力)が弱まります。すると便の水分が吸収されて便が固くなりがちに…。女性ホルモンが原因で女性は、便秘になりやすいのです。
生理始まると、子宮を収縮させる働きを持つ「プロスタグランディン(プロスタグランジン)」の働きにより、今度は腹痛や下痢がおこりやすくなります。
生理前の便秘に効果的!マグネシウム
マグネシウムは大腸で水分を吸収して、腸の働きを活発にします。そのため生理前の便秘の解消に効果があります。
口から摂取されたマグネシウムの25~60%は小腸で吸収され、残りは大腸で水分を吸って便を柔らかくします。マグネシウムは、体に優しい便秘薬としても売られています。マグネシウムの下剤は、腸に穏やかに作用し、腹痛や下痢を起こすことがないので、安心して使うことができます。
生理前は、女性ホルモンのプロゲステロンによって、便の水分が吸収されて便が固くなり、便秘になりやすい状態になっています
マグネシウムは腸を刺激せず、便の水分量を増やすことで自然な排便を促します。生理前には、マグネシウムを多く含んだ食品を積極的に摂りましょう。またサプリやサプリメントを利用したり、便秘が辛い場合には、マグネシウムを主成分とした体にやさしい便秘薬を利用するとよいでしょう。
» マグネシウムを多く含んだ食品
生理前の便秘ではない、便秘
生理前に便秘がちになるのは、女性ホルモンの影響によるものなので、女性にとってはある意味仕方がないともいえます。しかし、女性ホルモンが影響する生理前の便秘と異なる場合は注意が必要です。
便秘と下痢を交互に繰り返す場合は、過敏性腸症候群というストレスからくる病気の可能性があります。
大きくなった子宮筋腫が腸を圧迫して頻尿や便秘になる場合があります。その他には、大腸ガンや大腸ポリープなどの病気による可能性もあります。
普段から便の色や便秘以外の症状に注意し、気になる点があったら内科や消化器科等を受診することをおすすめします。