米国産科婦人科学会では、1日1,200mgのカルシウム摂取が、PMS(月経前症候群)の身体症状と精神症状を軽減するとしています。日本人は食事からのカルシウムの摂取が難しく、カルシウムが不足しています。サプリメントなどでカルシウムの不足分を補うのがおすすめです。
米国産科婦人科学会が推奨するカルシウム
カルシウムは、PMS(月経前症候群)の症状に効果があるとするエビデンス(科学的根拠)が豊富なサプリメントです。
米国産科婦人科学会(ACOG, The American Congress of Obstetricians and Gynecologists)においても、1日あたり1,200mgのカルシウムのサプリメントが、PMS(月経前症候群)の身体症状と精神症状を軽減するとしています。
カルシウムは、エビデンス(科学的根拠)が豊富
カルシウムは、PMS(月経前症候群)に効果のあるサプリメントの中でも非常にエビデンス(科学的根拠)が豊富です。
アメリカのマサチューセッツ大学の研究結果によると、1日あたり1,283mgのカルシウムを摂取した女性は、1日あたり529mgしか摂取しない女性に比べてPMS(月経前症候群)の発症率が30%低いという結果がでました。
また1日あたり、1,000~1,200mgのカルシウムのサプリメントを3ヶ月摂取ると、生理前の精神症状の改善とむくみ、過食、腹痛や頭痛などの痛みなどの軽減が見られたという研究報告もあります。
カルシウムが不足するとイライラする!
PMS(月経前症候群)の女性は、PMS(月経前症候群)でない女性に比べて、血中のカルシウム濃度が低い傾向があるといわれています。
カルシムが不足すると、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます。過剰な副甲状腺ホルモンは、イライラや落ち込みなど精神面でのトラブルにつながります。
またカルシウムは、神経の働きに欠かせません。神経はカルシウムが足りなくなると、細胞内の貯蔵庫からカルシウムを放出させて使おうとします。この時に神経の異常興奮がおこりイライラを感じます。
このようにPMS(月経前症候群)の女性は、カルシウムが不足している傾向があることや、カルシウムが不足すると、イライラにつながることから、生理前にイライラしがちな人は、カルシウムを豊富に含む食品を多くとるように心がけましょう。またカルシウムのサプリメントなどで補うとよいでしょう。
日本人は、カルシウムが不足している
乳製品を多くとる欧米の食生活に比べて、日本の食生活ではカルシウムを十分に摂取することが難しく、日本人は慢性的に食生活からのカルシウムが不足しがちです。
全世代の女性で、カルシウムが不足しています。食事だけだと、カルシウムが十分に摂取できていないんです…。
生理前のイライラに効果的な、カルシウム
生理前の症状の中で、最も多いのがイライラ。
カルシウムが不足すると、イライラなどの精神面のトラブルにつながります。また、精神が正常に働くために、カルシウムは不可欠です。PMS(月経前症候群)の女性は、そうでない女性に比べて、カルシウムが不足しているという指摘もあります。
また、日本人は食生活からのカルシウム摂取が難しく、カルシウムが不足しがちなので、サプリやサプリメントでカルシウムを補うとよいでしょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では「カルシウムを単独で多量に摂取しても成人における健康障害の発生は稀である」とされています。1日あたり2,300mgを上限にサプリでカルシウム不足を補いましょう。
普段から継続してカルシウムを摂取することは、PMS(月経前症候群)の予防と対策になります。またイライラしがちな生理前は、普段より多めにカルシウムを摂取することをおすすめします。精神が興奮するとカルシウムが多く消費され、カルシウム不足はイライラにつながるからです。
カルシウムとマグネシウムが一緒になったサプリがおススメ!
カルシウムはマグネシウムと一緒に摂取すると、「ナチュラルな精神安定剤」として働き、抗ストレスのミネラルとして知られています。
カルシウムとマグネシウムの最適なバランスは、カルシウム2に対して、マグネシウム1です。
マグネシウムもPMS(月経前症候群)の症状に効果的なので、マグネシウムとカルシウムが一緒に摂取できるサプリやサプリメントがおすすめです。