生理前、月経前の【イライラ】【眠気】【食欲】【吐き気】【頭痛】等のツライ症状は、 PMS(月経前症候群)やPMDDが原因

生理前になるとイライラしたり、強い眠気が続いたり、食欲が旺盛になって、特に甘いものが止まらなくなったり・・・。これらの症状や不調は、PMS(月経前症候群・Premenstrual Syndrome)によるものかもしれません。PMS(月経前症候群)の症状には、200~300以上の症状があるといわれ、女性の80~90%の女性が月経前症候群(PMS)を抱えているといわれています。一方、PMDD(月経前不快気分障害)では、生理前・月経前にうつ病に匹敵する程の重い精神障害が現れます。

月経前症候群(PMS)の症状と原因は?

月経前症候群(PMS)の症状は、200~300もあるといわれ、症状が軽い場合を含めると80~90%もの女性が何らかの月経前症候群(PMS)の症状を経験しているといわれています。月経前症候群(PMS)の原因は、はっきりと解明されていませんが、正常な女性ホルモンの変化により様々な症状が引き起こされていると考えられています。

女性の体内では、排卵あたりから月経・生理にかけて2種類の女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が急激に変動します。この急激な変化が自律神経や神経伝達物質のセロトニンの活性を与えて、月経前症候群(PMS)の様々な身体症状や精神症状を引き起こしていると考えられています。

女性ホルモン

つまり、生理前・月経前は女性ならだれでも—健康な人も・子宮などの体の器官やホルモンの異常がなくても—心身の不調がでやすくなります。月経前症候群(PMS)の症状は、女性ホルモンが順調に分泌されているからこそ起こるとも言えます。

このように認識できれば、「深刻な病気なのではないか?」と必要以上に不安になったり、月経前症候群(PMS)でイライラしている自分を責めることがなくなり、少し心が軽くなるのではないでしょうか。

ポイントを伝える女性

かといってイライラして、大切なパートナーや家族に八つ当たりしてしまったり、イライラから過食してしまったり、気分が落ち込んで何も手につかなくなってしまうのは、自分にとってはもちろん、大切な相手にとって非常につらいのも事実です。

症状の強さや、自分の性格・好みに合った方法で、つらい月経前症候群(PMS)の症状を改善・緩和するために、サプリメントハーブティーアロマセラピー、食事など自分でできるセルフケアから、婦人科での治療まで幅広く対処法・対策・予防法を探りました。

自分に合った、月経前症候群(PMS)との付き合い方を

PMSとサプリメント

月経前症候群(PMS)の症状が比較的軽く、薬を飲むほどではない、またはできるだけ薬に頼らずPMSの症状を緩和したいという方には、サプリメントやハーブ、アロマ等を用いたセルフケアで症状の予防や緩和をしていくとよいでしょう。

月経前症候群(PMS)に効果のあるサプリやサプリメントについては、日本に比べてアメリカでの研究が非常に進んでいます。アメリカの信頼性の高い文献・情報等にあたり、臨床試験などエビデンス(科学的根拠)のあるサプリメントを紹介しました。

また月経前症候群(PMS)の症状が重く、日常生活に支障が出ている場合には、一人で抱え込まず、婦人科等を受診しましょう。

ポイントを説明する医師

充分に話を聞いてもらった上で、自分に納得した治療法を選びたい場合には、問診に十分な時間をとってくれる「女性外来」を受診するとよいでしょう。また、レディースクリニックや婦人科で、漢方薬ピル、SSRIなどを投薬による治療を受けることができます。今は、90%以上の婦人科で漢方薬の処方をしてもらうことができ、健康保険も効きます。

婦人科での診察ピルや抗うつ剤のSSRIなどには、診察への心理的な抵抗や副作用の不安を感じる方も多いと思います。病院を受診する前にこのサイトを読んで不安を解消したり、受診の際に疑問点をお医者さんに確認して、納得した上で自分に合った治療法を選択して頂きたいと思います。

PMDD(月経前不快気分障害)とは?

月経前症候群(PMS)は一般的に知られるようになりましたが、PMDD(月経前不快気分障害)については、まだあまり認知度は多くないようです。

PMDDと医師

PMDDは、月経前・生理前に限ってうつ病のような重い精神症状が現れます。イライラなどの精神症状は、月経前症候群(PMS)で最も多くみられる症状ですが、人間関係や社会生活がうまくいかないほど強い精神状態がある場合には、PMDDの可能性があります。

現在世界中の精神科医がPMDDを診断する上での、世界基準となっている、DSM-Ⅳの研究用基準案をもとに、まずは自分でチェックしてみましょう。

PMDDはPMSの治療とは異なり、SSRIなどの抗うつ剤による治療が中心になります。また、PMDDの診断や治療には精神症状の評価と投薬のさじ加減が重要になってきます。PMDDが疑われる場合は、精神科で診てもらうのがよいでしょう。